高原バス脱輪事故における行政処分及び再発防止策の取り組みについて 立山黒部貫光株式会社
平成21年4月25日、弊社高原バス脱輪事故により、お客様並びに関係の皆様方に、たいへんなご迷惑とご心配をおかけしましたこと、あらためて深くお詫び申し上げます。
今回の事故に関し、関係機関による調査が行われてまいりましたが、9月24日付で、北陸信越運輸局より以下の行政処分を受けるにいたりました。
弊社におきましては、二度とこのような事故を引き起こさないよう、再発防止策を策定し、現在順次取り組んでいるところでございますが、この度の処分内容を真摯に受け止め、あらためて、全社を挙げて安全意識の再徹底、安全管理体制の再構築をはかってまいる所存でございます。
皆様方のご理解の程よろしくお願い申し上げます。
平成21年9月28日 立山黒部貫光株式会社
【行政処分の内容について】
平成21年9月24日付、国土交通省北陸信越運輸局より、次のとおり行政処分を受けました。
行政処分の内容
道路運送法第40条に基づく文書警告処分
違反行為の内容
(1)運転者に対し、輸送の安全確保について適切な指導及び監督を怠っていた。
(道路運送法第27条第1項、旅客自動車運送事業運輸規則第38条第1項)
(2)運転者に対する点呼の適正な記録を怠っていた。
・運転者に対する点呼の記録について、点呼時刻が不適切であったこと。
(道路運送法第27条第1項、旅客自動車運送事業運輸規則第24条第3項)
【再発防止策について】
「安全意識の向上(教育・訓練)」「安全管理体制の徹底」「運転手順の見直し」等の観点から、下記のとおり、再発防止に向けた取り組みを順次実施いたしております。
安全意識向上への取り組み
運転手に対する安全教育の再検討を行い、新たに年間計画を策定し、順次実施しております。
事故後実施している主な取り組み
・「ヒヤリハット体験」の情報交換(情報共有)を実施いたしました。
・安全適切な車両操作とその取扱い研修を実施いたしました。
・運転手の知識・技能の確認・向上をはかるうえで添乗指導を実施いたしました。
今後実施予定の取り組み
・厳冬期(積雪期)における安全運転及び車輌操作講習、非常時におけるお客様案内誘導訓練等の実施を予定しております。
安全管理体制
・事故直後、社長による職場巡視を行うとともに、社内報を発行し、全従業員に安全意識の再徹底をはかりました。
・点呼(始業前・終業後)の厳正な実施及び点呼記録の適正な管理について、再徹底をはかりました。
・安全管理の実施状況を確認するため、安全統括管理者による職場点検を、毎月行っております。
運転手順の再徹底
・見通しの悪い場所(カーブ等)での安全確認、徐行の再徹底をはかりました。
・安全運行に障害となる危険箇所(天候不順、工事箇所等)について、運行管理者及び運転手間での情報共有の徹底をはかりました。